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第3回 「音の種類と選び方」 について

執筆者の写真: 神山聴景事務所 株式会社神山聴景事務所 株式会社

現在、 オフィスでは主に4種類の音が使用されています。 

これらの音の特徴やどのような環境で使用するのが適しているかを、

オフィスを4つの機能エリアに分けた図面を基にそれぞれのエリアごとに解説します。



 

目次


 


パート1  ノイズの種類と使い方


まずノイズについての解説ですが、ノイズは大きく3 種類に分けられます。



 ① ホワイトノイズ

ホワイトノイズは、人間の可聴範囲内の周波数を均等に含むノイズです。この特性から、サウンドマスキングに適しており、オフィスや公共の空間でよく使用されます。


② ブラウンノイズブラウンノイズ

低音域が強調されたノイズです。交通騒音の周波数と似ていると言わ れており、そのためにリラックス効果があります。このノイズは、癒しや睡眠用のほか、集中作業用としても利用されています。


③ ピンクノイズ

ピンクノイズ低音域を含むノイズで、 ブラウンノイズに似た周波数特性を持っていますが、ブラウンノイズよりも低音の強さが抑えられています。主に睡眠用として利用され、安眠効果を得るのに役立ちます。

使用するエリアとしては、会議エリアや執務エリアが適しています。 一般的にはホワイトノイズが用いられますが、ホワイトノイズには高周波成分が含まれているため、騒音問題の原因になることがあります。

そのためもし音が気になる場合は、ブラウンノイズやピンクノイズを試してみることをお勧めします。




 


パート2  会話模擬音の種類と使い方


会話模擬音はオフィス環境を考慮すると、

① 物音のみ

② 物音と会話音を組み合わせた音

の2種類に分けられます。


これらの音を使用することで、「物音や会話がある環境」を再現 し、自然な雰囲気を作り出す効果があります。しかし、会話や物音がほとんどない静かな 環境で使用するとかえって目立ってしまい作業効率が下がる恐れがあるため、環境に合わせた適切な選択が重要です。



例えば、 「物音と会話音のセット」 を試したい場合は、 YouTube で 「Office Sound」 と検索 してください。

Youtube 「聴景デザインチャンネル」 にもオフィスの音をマスキングする 「サウンドマスキ ング for オフィスノイズ」 と 「サウンドマスキング for オフィスの会話音」 がありますので こちらも試されると良いでしょう。


こちらから無料で視聴できます→Youtube 「聴景デザインチャンネル」






また、 これらの音は執務エリア以外に、雑踏音のあるエリアでも効果が見込めるので、 そういった場所で使用してみることもお勧めします。






 



パート3  音楽の種類と使い方


オフィスによっては、 最も多く使用されているのは音楽ではないでしょうか。


専用のオフィス用音楽というものはあまり存在しないため、使用される楽曲の多くは他の施設でも一 般的に使われているものになります。たとえば、ボサノヴァを含むジャズポップス、R&B、クラシック、ボーカル曲などは、カフェエリアでよく使用されているのではないでしょうか。


これらの音楽は、リラクゼーションを目的としたり、従業員同士の会話を促すエリアでの 使用に適しています。



しかし、 執務エリアや場合によっては会議エリアでも使用されるこ とがありますが、 メロディやリズムが目立つことで作業効率に悪影響を与える可能性があ ります。

(※第1回記事参照)




ジャンルは限られますが、聴景事務所ではオフィスでの使用を想定した 「Relaxation for Office」という音楽シリーズを展開しています。このシリーズでは、メロディや高音域のドラムサウンドスネアやハイハットなどを控え、BGMとして特化させた内容になって います。




洗練されたジャズなどをご希望の方はジャズレーベル「ECM レコード」の音楽がおすすめ です。USENのOTORAKUサービスなどで使用できると思いますので興味のある方はぜひお試し ください。



 


パート4  環境音の種類と使い方


ここでいう「環境音」は、 自然音環境音楽の2種類に分類されます。


特に自然音はオフィスでよく使用される音のひとつで、リラクゼーションや集中力の向上といった効果をもた らしています。一方、環境音楽はあまり耳馴染みがないかもしれませんが、オフィスにおいて重要な役割を果たす音楽です。環境音楽とは、特定の環境や雰囲気を創り出すことを目的として設計された音楽で、リラクゼーションや活気、集中力の促進、 または特定の空間や状況に合わせた雰囲気作りを意図して作られたジャンルです。そのため バックグラウンドとして自然に機能し、環境を調和させることができます。


環境音楽は、曲調に応じてどのエリアでも使用することができます。たとえば、執務エリアでは、神山聴景事務所が制作した公園の雰囲気をイメージした環境音楽が適しているかもしれません。この音源は、ある企業の集中エリア用に特別に制作されたもので、喧騒や雑踏を感じられる音が、集中力を高める或いはアイデアを出すための発散思考的な環境を生み出しています。




なお、上記の音源に関しては限定公開となっているため試聴をご希望の方は、神山聴景事務所の”お問い合わせ欄”より御社名とお名前を記入の上、お問い合わせください。





次に、リラクゼーションエリアやコラボレーションエリア向けの音楽について、国内ミュ ージシャンの例を挙げてご紹介します。


ポップでカフェのような雰囲気を演出したい場合 ・・・「Machione






洗練された雰囲気や幻想的な空間を作りたい場合・・・「Shuta Yasukochi」 「sora









といったミュージシャンの楽曲を試してみるとよいでしょう。


また、受付や待合所は企業のコンセプトを体現する場所でもあるため、適切な環境音楽を 用いることで、来訪者に企業イメージを効果的に伝えることができると考えられます。

さらに、パート3でご紹介した配信サービスなどでこれらのミュージシャンを検索することで、類似ミュージシャンや関連する楽曲に出会うことができるため、より空間に合った音楽を見つける参考になるかもしれません。


なお、YouTubeやサブスクリプションサービスで提供される音楽は、基本的に個人使用を対象としており、商業目的や公共の場での使用は許可されていませんのでご注意ください。


神山聴景事務所のYouTubeチャンネルにある音源についても、この記事を通じて特別にオフィスでの使用の許可をしておりますが、当社以外の音の使用については必ず規約を遵守してください。



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