聴景デザイン@高集中を発揮する、野村総合研究所のオフィススペースの音環境デザイン
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サウンドマスキング用環境音楽の制作
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導入事業主様のコメント
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景色が変わる聴景アプローチ
東日本旅客鉄道株式会社 事業創造本部 中島 悠輝
JR東日本では2019年8月より、シェアオフィス事業「STATION WORK」を提供しています。電話ボックス型の1名用ブースSTATION BOOTHをはじめとして、提携含めて全国に200カ所超のネットワークを有しています。
提供サービスの1つにSTATION DESKというコワーキングタイプのシェアオフィスがあります。
今回神山聴景事務所には、STATION DESKの基幹店でもあるSTATION DESK東京丸の内の音響改善を依頼しました。
STATION DESK東京丸の内は50m²ほどの空間に半個室や電話ブース等16席を配置した空間になっています。
駅ナカの喧騒の中で、リラックスして仕事に集中できるよう、靴を脱いで寝転がりながら仕事もできる座席やアロマ、ほどよい明るさの照明等ディテールにはこだわって空間設計を行いました。
一方で、音響については、世の中の多くのシェアオフィスがそうしているように、市販のBGMを流すにとど まっていました。2019年11月の開業から1年半ほど同じBGMを流し続けていたのですが、BGMに気を取られて しまったり、空間とのミスマッチを感じたり、どうしても周囲の音(駅のコンコース音)を拾ってしまいBGMと喧嘩をしている印象を受けることもありました。
そこで神山聴景事務所へ音響改善についてご相談をさせていただきました。神山聴景事務所は、本件依頼前 にも、ホーム上のシェアオフィス(STATION DESK三鷹・西国分寺)という特殊空間において、BGMを創作いただいた取引実績がありました。
ご相談快諾いただき、神山代表には早速音響制作を進めていただきました。改めてその過程を知る中で、神山代表が創る音楽は、通常のBGMとは全く異なるアプローチで取り組まれていることがわかりました。まず、 入口扉の向こうから聞こえてくる駅コンコース音を録音し、不快にならない部分を効果的に切り取ってベースノイズを創り出しました。次に、その上に重ねる音については、空間のイメージにあった、洗練された新しい働 き方を想起させるような特殊音を、非常に繊細につなぎ合わせていただきました。例えば、スネアドラム音や 多重的な拡がりを感じさせるキーボード音などです。一見すると、不規則で連続性のない音に聞こえますが、 実は人が心地よいリズム(BPM)や音域が計算しつくされています。
そして、実際に従来のBGMから神山代表創作の音楽に切り替えた時の衝撃は今でも忘れません。空間の端に立って眺める景色がまったく異なったのです。これまでは、既述の通り空間への調和や快適性はBGMからは十 分に感じ取ることができませんでした。一方で、神山氏の音楽にまとわれた空間は、東京駅の新しい働き方を 提案するにふさわしい洗練された印象を受けるものでした。また、実際数時間仕事をしてみると、BGMがいい 意味で一切気にならず、かといって嫌な静寂というわけでもなく、自身の世界に没頭できる生産性の非常に高い 時間を享受することができました。
利用者の評判も非常に良いです。ヘビーユーザーの方はその変化をいち早く感じ取っていただき、従前に比べ て仕事が捗ったという声や、スタイリッシュでカッコいい音になったという音楽自体に対するポジティブな感 想もいただいています。
これまでは月に1件程度音に関するご意見をいただいた中で、劇的な変化を得ることが できました。
神山聴景事務所との出会いをきっかけにして、空間設計における音のデザインが如何に大切かということを実 感しました。今後も積極的に神山代表と快適で洗練された空間を築いていきたいと思います。