工事をせずにオフィスの音環境を整える|KESHIKI soundmaskingとは?
オフィスで仕事をしていて、
「周囲の会話がどうしても耳に入ってくる」
「会議室の外で話の内容が聞こえてしまう」
「静かすぎて、自分の話し声が周囲に聞かれているようで気になる」
と感じたことはないでしょうか。
オフィスの音の問題というと、「うるさい」という騒音問題が最初に思い浮かびます。
しかし、私たち神山聴景事務所が実際にオフィスの音環境を調査していると、必ずしも「音が大きすぎること」だけが問題ではありません。
静かすぎることも、オフィスでは一つの音環境問題になります。
そこで神山聴景事務所では、オフィスの音環境をより手軽に整えるためのサービスとして「KESHIKI soundmasking」を開発しました。
サウンドマスキングとは?サウンドマスキング オフィス
サウンドマスキングとは、空間に適切な背景音を加えることで、周囲の会話や物音を相対的に目立ちにくくする考え方です。
例えば、とても静かな部屋では、小さな話し声でもよく聞こえます。
一方、空調音や自然音など、一定の背景音が存在すると、同じ大きさの話し声でも相対的に意識されにくくなります。
KESHIKIでは、このような音の性質を利用してオフィスの音環境を整えます。
ただし、単純に「ノイズを流して会話を消す」ことを目的としているわけではありません。
私たちが重視しているのは、
会話のプライバシー、集中しやすさ、そして長時間その空間にいても気になりにくい音環境を両立することです。
なぜKESHIKIをつくったのか

サウンドマスキング自体は、新しい技術ではありません。
従来からオフィスでは、天井裏などにスピーカーを設置し、専用のマスキング音を流すシステムが利用されています。
適切に設計されたサウンドマスキングは、会話の聞こえ方をコントロールする有効な方法の一つです。
一方で、導入には専用機器やスピーカーの設置、音響調整などが必要になることもあり、
「まず一つの会議室だけ試したい」
「既存オフィスなので大掛かりな工事はしたくない」
「移転する可能性があるので設備を固定したくない」
といったケースでは、導入のハードルが高くなることがあります。
そこで考えたのが、
サウンドマスキングを、もっと小さく始められないか。
ということでした。
KESHIKI soundmaskingは、専用アプリから音源を再生し、スピーカーと組み合わせて使用するサービスです。
既存のスピーカーやBluetoothスピーカーなどを利用できる環境であれば、大掛かりな設備工事を行わずに導入できます。
KESHIKIは「ノイズを流すだけ」のサービスではありません
KESHIKIの大きな特徴の一つが、音源そのものを音環境デザインの対象としていることです。
一般的なサウンドマスキングでは、一定の特性を持ったノイズが使用されることがあります。
しかし、マスキング効果だけを優先して音量を上げると、人によっては「ノイズが気になる」「長時間聞いていると疲れる」と感じる場合があります。
そこでKESHIKIでは、神山聴景事務所がこれまで空間の音環境を設計してきた経験をもとに、オフィスで長時間使用することを想定した音源を制作しています。
音源は大きく、
スピーチ・プライバシーノイズ・コントロールサウンドスケープ
という考え方で構成しています。
例えば、会話を目立ちにくくするための豊かなノイズだけでなく、自然音を主体とした音や、小さな楽器音を含んだサウンドスケープなども用意しています。
目的は「無音にすること」ではありません。
その場所に必要な音を少し加えることで、もともと存在している音との関係を整える。
これは、神山聴景事務所が「聴景デザイン」で大切にしている考え方でもあります。
最大3つの音を組み合わせて、その場所に合わせる
オフィスの音環境は一様ではありません。
執務エリアと会議室では求められる音が違いますし、ラウンジやリフレッシュスペースでは、さらに別の聞こえ方が必要になります。
KESHIKIでは最大3種類の音源を組み合わせ、それぞれの音量を個別に調整できます。
例えば、
「ベースとなるマスキング音+自然音」
「自然音+小さな楽器音」
など、その場所や目的に合わせた音環境をつくることができます。
ここで重要なのは、単に好みの音を選ぶのではなく、その場所で何を改善したいのかを考えることです。

例えば、こんな場所で使えます

KESHIKIが想定している代表的な用途の一つが、会議室周辺の会話プライバシー対策です。
会議室そのものに十分な遮音性能があっても、扉付近などから漏れた話し声が、静かな廊下では目立ってしまうことがあります。
こうした場所に適切な背景音を加えることで、漏れてきた会話を相対的に認識しにくくすることができます。
もう一つが、静かすぎる執務エリアです。
静かなこと自体は悪いことではありません。
しかし静かすぎると、キーボード音や周囲の会話、電話の声など、一つひとつの音が逆に目立つことがあります。
適度な背景音を加えることで、こうした音の突出感を和らげることができます。
そしてラウンジやリフレッシュエリアでは、マスキングだけでなく、その場所の雰囲気を音から整えるという使い方もできます。
KESHIKIを「会話を隠す装置」だけではなく、空間ごとの音環境を調整するためのツールとして考えている理由です。
サウンドマスキングですべての音問題が解決するわけではありません
ここは、神山聴景事務所として明確にしておきたい部分です。
例えば、壁の遮音性能そのものが不足している場合、KESHIKIを使用しても壁の遮音性能が向上するわけではありません。
残響が非常に長い空間で音を流しても、吸音材を設置したのと同じ効果が得られるわけでもありません。
音の問題によっては、
遮音、吸音、スピーカー配置、音響設計、サウンドマスキング
などを組み合わせる必要があります。
私たちがKESHIKIを提供しているのも、「すべてをサウンドマスキングで解決する」ためではありません。
大掛かりな設備変更をする前に試せる方法、あるいは建築的な音響対策を補完する方法を増やすことが目的です。
まずは実際のオフィスで試すことができます
音環境は、文章や数値だけでは判断しにくいものです。
同じ音源でも、部屋の広さ、内装、スピーカー、周囲の音、人の感じ方によって印象は変わります。
そのためKESHIKI soundmaskingでは、法人向けに2週間のトライアルを受け付けています。
例えば、
「会議室からの話し声が気になる」
「オフィスが静かすぎる」
「周囲の会話が集中を妨げている」
「既存のサウンドマスキングの音が気になる」
といった具体的な場所があれば、実際の空間で音を流しながら効果や快適性を確認できます。
音で彩るオフィスの景色
オフィスの音環境を良くすることは、単純に「静かにすること」ではありません。
集中したい場所。
会話したい場所。
安心して話したい場所。
少し気持ちを切り替えたい場所。
それぞれに適した「聞こえ方」があります。
KESHIKI soundmaskingは、そうしたオフィスの音環境を、設備だけではなく音そのものから整えるためにつくったサービスです。
音で彩るオフィスの景色。
大掛かりな設備導入だけを選択肢とせず、まずは今ある空間に少し音を加えてみる。
そこから、その場所にとって心地よい音環境を探していければと考えています。
サウンドマスキング オフィス




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