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簡単に手早く改善したいオフィスの音環境改善方法の基礎知識 全4講座 -第1回-

執筆者の写真: 神山聴景事務所 株式会社神山聴景事務所 株式会社

更新日:2024年12月7日

この記事では過去の音環境デザインで培ったノウハウをお伝えします。

オフィスの心地よい空間づくりの参考にして頂けると嬉しいです。

全4講座に分けて連載しますので、課題の内容や度合いにより読み進めて頂けますと幸いです。

全て無料の記事ですので、ご活用ください。


 

第1回『音一つで変わる生産性の違い』


パート0 「音の課題」


こちらの記事まで辿り着かれた方は、オフィスでの音に対して何らかの課題を抱えている方が多いと思います。

その際によく起こる「なんとなく」音問題を解決しようとすると、


・音楽が耳障りで作業の妨げになってしまう

・サウンドマスキングが上手く機能しない

・音楽が雰囲気を阻害してしまっている


などの問題が起きてしまうことがあります。



オフィスにおける良い音響の条件とは…



上記3つが重要と考えられています。この3つを上手くバランスを取ることで

集中できる環境

会話がしやすい環境 を生み出すことができます。



 


生産性への影響について 

目次



 


本編:生産性への影響について

パート1 「音楽のメロディ」


基本的にBGMでよく使われているのは、メロディが多い楽曲です。

メロディとは、聞いてもらうことが目的のため耳につきやすいです。

その結果、Web会議に音が混入したり、集中の妨げになることがあります。



一方メロディが少ない楽曲は、使っている楽器にもよりますが音楽的にも目立たないため

耳障りになりにくいという性質があります。

その性質により、web会議の質が向上したり外に意識が向かないことで集中力向上という

良い影響をもたらします。




 


パート2  「周波数の特性と影響」


周波数には3つの要素があります。

1. 低い音・・・強い振動と身体全体で感じる圧

2. 中間音・・・言葉や音の輪郭を決める帯域

3. 高い音・・・クリアな音と細部を表現する帯域





特に中間音は人の声と被る帯域を含んでいます。


音楽やマスキング音にもこれらの周波数を含んでいますが、

音量を上げると音圧も一緒に上がります。

音圧は空気の圧力なので、これを上げると話づらさや耳疲れを感じることがあります。



そこで中間音の周波数を下げると声が通りやすくなるため、音量を上げても話づらさや

圧迫感を抱きにくくなります。



これが音量の問題やマスキング音の改善に繋がると考えられます。



 


パート3  モノラルとステレオの違い


・モノラル・・・音が1方向から届く ※主に音声放送などの仕様

        ※BGMもモノラルで使われていることが多い

・ステレオ・・・音が2方向以上から届く 

        ※主に音楽・映画鑑賞向けの仕様





チャンネル数が増えると、立体音響や映画館のサラウンドシステムとして使われることが

多いです。


では、モノラルの場合どういった影響があるのでしょうか。

モノラルは信号を一つに纏めるので、録音した音に入っていない不要な低音などが

発生したり、録音時よりも音質が低くなってしまいその結果、音が耳障りになったり

雑音として捉えられてしまい、集中力の低下に繋がる恐れがあります。


一方ステレオの場合、ステレオの特性は複数チャンネルを使って立体的に音を聴かせるため

楽器やマスキング音がより明鏡に聞こえ、耳心地の良さが向上します。

その影響により、音が雑音に聞こえにくくなり、会議の質や集中力の向上に繋がると考えます。






上記を纏めると、



この3つを基本として、それぞれのバランスよく整えると良い環境が生まれるのではないか

と考えられます。







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